教員紹介 棚瀬 慈郎 TANASE Jiro

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研究室 A1-108

私はこんな講義を担当します

「文化人類学概論B」「文化人類学特論」「アジア文化論D」「チベット語」

私はこんなことに関心を持って研究しています

基本的に「チベット」に関することなら何でも知りたいと思っています(笑)。一応の専門である文化人類学のフィールドとしては、インドヒマラヤのチベット系社会の中で長らく調査を続けてきました。その成果の一部は「インドヒマラヤのチベット世界 「女神の園」の民族誌」(明石書店)という本にまとめました。
また最近は、チベットを巡る内陸アジアの近代史にも興味をもっています。特にダライラマ一三世(いうならば、先代のダライラマです)の外交官であったアグワン・ドルジーエフという人物に惹かれ、「ダライラマの外交官ドルジーエフ チベット仏教世界の20世紀」(岩波書店)という本を書きました。

私のゼミ・研究室ではこんなことが勉強できます

文化人類学は、「他者」理解の可能性について常に考えてきた学問の領域ということができると思います。他者と出会うことによって驚きが生まれ、その驚きについて考えることで、人間への理解と愛情が一層深まることになります。
教師として何かを「教える」という部分も勿論ありますが、それよりも皆さんそれぞれの「出会い」や「驚き」について、共に考えることをしたいと思っています。

みなさんへのメッセージ

現代では、色々なことを仮想現実的に体験することができます。それは勿論すばらしいことですが、あえて大学時代はよりリアルな、いわば生(なま)な体験を多く積んで欲しいと思います。例えば、テレビでは世界各地についての映像が流れていますが、それを見ることと、実際にそこへ行き、ざわめきやその町特有の匂いの中に身を置く事は、全く別の事柄です。
色彩豊かで深い体験を、できるならば若い内に多く積んでおくこと。そのことによって、より味わいの深い人生になるように思います。