教員紹介 間 永次郎 HAZAMA Eijiro

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研究室 A1-109

私はこんな講義を担当します

アジア文化論C、アジア文化特論C、国際文化論、ポストコロニアル論、English Lecture G

私はこんなことに関心を持って研究しています

インドの西部にあるグジャラート州の社会と宗教について研究しています。あまり耳慣れない地域かもしれませんが、グジャラート州は、インド独立の父として知られるマハートマー・ガーンディーや現首相のナレーンドラ・モーディーなどの著名人の出身地です。この地域の特徴は、非暴力の戒律を厳格に守るジャイナ教の聖地であり、ガーンディーのような「平和の使者」と呼ばれる人物が誕生した一方で、現代に至っても過激な宗教暴動が発生しているということです。こうした非暴力と暴力という対照的な現象の発生原因を探る一つの重要な鍵は、19世紀から20世紀前半まで続いたイギリスの植民地支配にあります。私はこれまで植民地時代に起こったインドの社会変容に着目しながら、グジャラートを中心としたインドにおける非暴力運動やナショナリズム問題について研究してきました。特に、私がライフワークとしているのは、ガーンディーの思想と運動の研究です。

私のゼミ・研究室ではこんなことが勉強できます

私のゼミでは、主に次の二つの主題について、皆で調べ、研究し、議論していきます。

(1)近代におけるアジア文化と西洋文化との出会いと融合が持つ、可能性と問題性(対象地域はインドに限定しません)。東西文化にまたがって形成された個人や集団の思想について考えていきます。 (2)世界で起こっている多様な暴力問題。宗教紛争から家庭内暴力に至る様々なレベルの暴力問題の解決の糸口を、社会的・歴史的観点だけでなく、倫理的・哲学的な観点からも探っていきます。

みなさんへのメッセージ

哲学者のハンナ・アレントは「無思想」こそ、近代の集団暴力の根源的な原因であると指摘しました。グローバル化・消費主義・AI技術の脅威にさらされている現代にあって、真に重要なものとは何かを、学生時代に考えていただきたいと思います。遠回りに見えますが、「考えること」こそ、最善の未来を切り開く近道であると思っています。ぜひ一緒にたくさん考え、議論していきましょう。