卒業生からのお便り

2009年度卒業生 酒井 良輔さん

 卒業生からのお便りとして、現役の学生だけでなくそうでない方にも思いを伝える機会を頂きましたので、私としては「なぜおばけ屋敷なのか」という疑問にお答えする場としようと思います。
 この文章が皆様の目に触れられる時にはどうなっているかはわかりませんが、「ジンカンは伝統的に湖風祭でおばけ屋敷を出すことになっている」と聞いていらっしゃる方もおられると思います。それを聞いた時になぜそんな大きな負担を負わなければならないのかと中には反発を感じる方もいらっしゃると思います。現に私が大学に入学する前の二年間は開催されませんでした。
 学科でおばけ屋敷を出すことにはたくさんのメリットがあります。
 一つ目に、「学科全体で顔の見える関係を作ることができる」ということです。学科は幸いにも30人から40人の小所帯ですので、横の関係は広がりやすい(といっても更に小さなグループに分かれることの方が多い)のですが、逆に人数の関係上、縦の関係は顔が見えない分希薄になりがちなのです。そこでおばけ屋敷を学科みんなで作りあげる経験を通して顔の見える関係を築くことができます。
 二つ目に、「おばけ屋敷を通して様々な学びを得られる」ということです。怖がらせる、驚かせるという他にどうやって集客するのかという工夫の中に心理学的な要素が含まれていたり、他学部他学科や先生方との折衝や、開催時の人員配置など、実社会で活かせる経験が溢れています。おばけ屋敷の開催は一つのフィールドなのです。
 三つ目に、やはり、苦労して皆で作りあげる経験は楽しいということです。そしてそこで得た経験や、思い出は一生忘れることはありません。
 最後に、私としては是非「ジンカンのおばけ屋敷」を続けていって頂けるなら、嬉しいことではありますが、おばけ屋敷は一つのツールですので、もっと面白いものが見つかったりすれば、是非挑戦してみることをお勧めします。決して受け身にならず、皆様が主体的に学生生活を送って頂けることを願っています。

2006年度卒業生 河原 君恵さん

 大学を卒業して6年になりますが、昨年から年2回、先生方にも参加いただく同窓会を開催しています。その度に「環琵琶湖実習が楽しかった」 「毎日、D棟に集まって夜中まで卒論を書いていたのが一番青春だったかもしれない」というような話をしています。
 また、「誰かが書いた卒論の続きを後輩が引き継ぐことになった」 「私たちが始めた湖風祭でのお化け屋敷イベントは今も伝統になっている」 というような事も先生から聞いて嬉しく思っています。
 思い出話、学校の現在の話、またそれぞれ別の進路についているのでお互いの仕事の話もします。私個人としては、クラスメイトが在学時より 温和になったり責任感 の強い人になったりという変化を、会う度嬉しく楽しく思っています。同時に「私も頑張らないと」と発奮する機会にもなっています。
 在学生の皆様。講義に部活に卒論に、また彦根の寒さに。大変なことは沢山あるでしょうが、卒業してからいい笑い話になるのは、辛くても頑張った思い出です。 大学生活は余力を残さず、全力で過ごすことをお勧め致します。
 同窓の皆様。毎年2回、ゴールデンウィークと秋冬の連休周辺で同窓会をしています。毎回少しずつ参加者が増えていますので、 まだ来た事がない人も是非参加して下さい。

2004年度卒業生 森 摩利子さん

 私がこの大学を受験しようと決意したのは、美しいキャンパスに一目惚れしたこと、 そして高校の先生からマンモス校より少人数の方が面白いし合っているのでは、とアドバイスを頂いたからです。
 振り返ると、確かにこの学科の良さの一つは少人数制であることだと思います。
 一学年が一つのクラスのようで、入学式の日から皆とすぐに打ち解けることができました。いつも皆で飲み会をしたり、旅行に行ったりしました。 今でも毎年二回、集まって近況を確認し合う仲です。個性的なメンバーにいつも刺激を受けています。また、1つのゼミには学生が2~3人で、先生にはみっちり指導して頂けました。(大変ご迷惑をおかけしました...^^;;)
 もう一つの魅力は、フィールドワークを重視する点だと思います。
 私自身、卒論のために実際に保育園に通わせて頂いたことが一番の思い出です。 様々なことを考えさせてくれ、就職先を決めたのもこのフィールドワークを通じて出た考えの結果でした。 実際に足を運んでみる、体験してみる、ということは今でも大切にしていることです。
 社会に出てみて思うことは、学生時代は自分を作るとても大切な時代だったということです。 学生時代に、出会った仲間、読んだ本、パックパックで行った海外旅行、苦労した卒論... などなどが自分自身を見つめさせてくれ、自分を深めてくれたくれたと思います。
 学生の皆さんには、学生時代のうちに目一杯のインプットや様々な体験をしてほしいと思います。 社会に出れば、蓄えたたくさんの引き出しが存分に発揮できると思います。 どんなインプットも経験も決して無駄にはならないと思います。
 最後に、私の好きなスティーブ?ジョブズの言葉を添えて終わりたいと思います。 『今やっていることがどこかに繋がると信じてください。 その点がどこかに繋がると信じていれば、他の人と違う道を歩いてても自信を持って歩き通せるからです。 それが人生に違いをもたらします。』