大学院工学研究科材料科学専攻の太田鈴菜さんと西山亜希さんが、プラスチック成形加工学会「成形加工シンポジア'23」において、「優秀ポスター賞」を受賞しました

2023年12月12日

11月28〜29日に山形市で開催されたプラスチック成形加工学会第31回秋季大会「成形加工シンポジア'23」において、本学大学院工学研究科材料科学専攻博士前期課程の太田鈴菜さんと西山亜希さんの発表が「優秀ポスター賞」を受賞しました。

この賞は、プラスチック成形加工学会が年に2回開催する全国大会のひとつである「成形加工シンポジア」のポスターセッションにおいて、優れた発表を行った若手研究者に送られるものです。今年度は、120件の発表から12件が優秀ポスター賞に選出され、その中の2件として太田さんと西山さんの発表が選ばれました。学会初日にホテルメトロポリタン山形で開催された表彰式において、表彰状と記念の盾が贈呈されました。

発表内容について(太田鈴菜さん)

題目

感温性高分子マイクロゲルのコロイド結晶化における転移挙動

発表者

太田鈴菜、竹下宏樹、木田拓充、徳満勝久

概要

固体コロイド粒子が分散液中で配列するコロイド結晶化については古くから多くの研究があります。しかし、粒子に働く重力の影響や粒子・溶媒間の屈折率差等の理由により検討が困難で、未解明な部分も数多く残されています。本発表では、温度により大きさが変化する高分子マイクロゲルを用いてコロイド結晶化の転移挙動を検討しました。その結果、結晶化時の粒子体積分率によって形成される結晶形が異なること、条件によっては結晶化後に結晶転移が起こることなど、固体コロイド系では未解明であったことを明らかにしました。

発表内容について(西山亜希さん)

題目

ケミカルリサイクルを企図したバイオベースポリマーの結晶化における構造形成

発表者

西山亜希、竹下宏樹、木田拓充、徳満勝久、野村琴広(東京都立大学)

概要

近年、バイオベースポリマーの開発が盛んです。本研究では、植物由来原料のみから合成され、使用後はモノマー単位に変換・再利用(ケミカルリサイクル)が可能となるよう分子設計されたポリマーを新たに開発し、その結晶化挙動と力学物性について検討しました。その結果、分子内の植物由来分子ならではの構造が、結晶化挙動と結晶構造・結晶高次構造に重要な役割を果たしていることを見出しました。

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