久野明子氏による講演「日本初の女子留学生大山捨松-その生涯と先進性」を開催しました

2017/02/10
 

 2月7日(火曜)3限、国際コミュニケーション学科のMAYゼミは久野明子氏による講演「日本初の女子留学生大山捨松-その生涯と先進性」を開催しました。講演会には本学の学生・教職員約30名の参加がありました。

 大山捨松のひ孫である久野氏は、日本を出てアメリカに渡り再び日本に戻った捨松の人生を紐解いてくださいました。明治4年、11歳の捨松は岩倉使節団とともに日本初の女子留学生のひとりとして津田梅子らとともにアメリカに向かいます。11年間の米国生活を経て帰国した捨松は、女性の立場・日本の慣習・キャリアと結婚という大きな壁に苦悩しながらも、やがて自分にしかできない役割を見出していきました。かつて日米協会専務理事をつとめられた久野氏だからこそ見えてくる、日本とアメリカの相互理解を促そうとする捨松の姿を語っていただきました。

 留学を終えた人・留学をひかえている人・留学を迷っている人など、参加者はそれぞれの立場からこの講演を聴き、異なる文化のはざまに生きる難しさや喜びを感じ取ることができたはずです。

 降壇後、久野氏は著書『鹿鳴館の貴婦人 大山捨松-日本初の女子留学生』および英文著作『Unexpected Destinations: The Poignant Story of Japan’s First Vassar Graduate』の2冊を本学の図書館に寄贈してくださいました。これらの書籍は読者と捨松の間の架け橋になることでしょう。

久野明子 寄贈書