国際コミュニケーション学科 間永次郎講師が執筆された『ガンディーの真実――非暴力思想とは何か』が新書大賞2024の13位に入選しました

2024年2月27日

間先生と本の写真人間文化学部国際コミュニケーション学科の間永次郎講師が2023年9月7日に筑摩書房から出版した『ガンディーの真実――非暴力思想とは何か』が、2024年2月9日、新書大賞2024(中央公論新社主催)の13位に入選しました。
新書大賞は1年間に国内で刊行された1200点以上の全ての新書を対象に、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など新書に造詣の深い方々の投票によりベスト20が発表されるものです。
ぜひ、ご一読ください。

本の内容紹介

インドを独立に導いた国父、ガンディー。これまで無数の研究書が出版される中で、本書は新たな視点から、ガンディーの中心思想である「非暴力」の意味に光を当てる。なぜガンディーは、「塩」を政治的争点としたデモ行進を行ったのか?なぜガンディーは高級スーツを脱ぎ捨てて、腰布一枚の姿になったのか?ガンディーにとっての「宗教」や「家族」とは何を意味したのか?反植民地闘争を行うただ中で、ガンディーは人間の「欲望」という名の暴力の克服を目指した。時に異常なまでに自らの信念に忠実であろうとしたガンディーの生涯を見る中で、非暴力思想の現代的意義と限界を共に明らかにする。

選者の講評

2024年2月9日発売の『中央公論』3月号に掲載された、選者の方々の講評をご紹介いたします。

  • 新書表紙写真「本書はガンディーの思想における「真実」を扱ったガンディー研究の最前線を行く本であり、先入観の恐ろしさを感じた。ウクライナやガザで暴力による秩序破壊が進む現代において、ガンディーの非暴力の思想を改めて考えさせる一冊。」(東京大学公共政策大学院教授、地経学研究所長・鈴木一人氏)
  • 「「非暴力」は21世紀においてますます重要な価値となっているが、そのためにガンディーへの問い直しは不可欠である。現段階の研究水準を体現する、貴重な入門書。」(東京大学先端科学技術研究センター教授・牧原出氏)
  • 「「サッティヤーグラハ=真実にしがみつくこと」の重要性とともに、家族内での悲劇など、ガンディーのまさに「真実」が明らかにされる。」(東京大学教授・宇野重規氏)
  • 「ガンディーの偉大さや強さと、同時に現れてくる一種の異常さまでを指摘した評伝の傑作。」(ブロガー・山下ゆ氏)
  • 「暴力・非暴力の二項対立を超えて、非暴力思想の全貌解明に迫ろうとした視点が興味深い。ガンディーの思想的限界にも踏み込み、批判的継承の重要性を見いだす点も現代の読者に有意義だ。」(日本経済新聞・桂星子氏)