「滋賀県立大学の研究者の研究活動における基本理念」について

 昨今研究活動において、データのねつ造、改ざん、盗用、研究費の不正使用などが相次いで発覚し、科学への信頼、科学者への信頼を揺るがしています。また、民生的に利用される技術・知識と軍事的に利用される技術・知識との間に明確な線引きを行うことが困難になりつつあり、日本学術会議においては安全保障に関わる事項と学術とのあるべき関係の検討が進められています。
 こうした状況を受け、本学では研究活動を推進する上での基本となる「滋賀県立大学の研究者の研究活動における基本理念」を定めましたのでお知らせします。
 今後、この「基本理念」に基づき「本学の研究理念等に抵触する可能性がある公募制度への応募等における可否判断基準」を策定してまいります。

滋賀県立大学の研究者の研究活動における基本理念

 

 滋賀県立大学は、滋賀県立大学の研究者に学問・研究の自由を保障する。

 滋賀県立大学の研究者は、真理の探究ならびに人類の健康と福祉、社会の安全と安寧、地球環境および地域の持続と発展に貢献するために、自らの自由な発想のもとに研究を創造する義務と責任を有する。

 滋賀県立大学の研究者は、常に人権と倫理を尊び、規範や法令等を遵守し、利益相反、研究環境へ配慮して、公正かつ適正な判断のもとに研究を遂行する義務と責任を有する。

 滋賀県立大学の研究者は、常に、自ら携わる研究の意義と役割およびその成果について科学的な妥当性や独創性を検証し、合理的な理由なく研究成果等の公表を禁止されるような研究や戦争や軍事への寄与を目的とするなどの人類の平和を脅かす研究を行うことがないよう、研究の実施、成果の公表にあたっては、透明性と説明性を持って、社会に許容される適切な手段と方法を選択する義務と責任を有する。

平成29年1月19日

公立大学法人 滋賀県立大学