Pande Putu Marco Surya Pratama, School of Engineering
Study Abroad in Japan : Through the Eyes of a Indonesian Student
Pande Putu Marco Surya Pratama, Department of Mechanical Systems Engineering

私はインドネシア出身の留学生で、来日して今年で4年目になります。来日した当時は新型コロナウイルスの影響で日本全体が混乱しており、入国手続きや生活環境の変化、授業のオンライン化など、初めての海外生活に加えて多くの困難がありました。しかし、そのような状況の中でも無事に滋賀県立大学に入学することができ、今ではこの大学での生活が私にとってかけがえのない経験となっています。
私が滋賀県立大学を選んだ理由は主に二つあります。第一に、学びたい研究分野が明確にあったからです。幼い頃からロボットに興味があり、日本で学べば最先端の技術に触れられると考えて来日しました。特にロボットハンドの制御や工場自動化に強い関心があり、実験設備や指導体制が整っている本学は私の研究意欲に合致していました。授業では、力学や機械工学の基礎を学びながら、実際に手を動かして試作の製作や評価を行う機会が多く、理論と実践を両立できる環境だと感じています。
第二に、大学の立地も大きな決め手でした。私は日本語学校に通っていた頃、大阪の賑やかな雰囲気が好きでしたが、将来はもう少し落ち着いて暮らせる場所に住みたいと思っていました。調べていくうちに、彦根市は自然に恵まれている一方で生活に必要な施設も整っており、私にとって最適だと感じました。映画館やボーリング場などの娯楽施設もあり、休日にリフレッシュすることができます。特に彦根城の天守から見る景色は素晴らしく、四季折々の風景を楽しめることも日々の生活の励みになっています。
学内では入学後すぐに軽音部に参加し、友人たちとバンドを組んで演奏活動を行ってきました。今年の夏には、彦根市で開催されたチャリティー音楽フェスに参加する機会があり、多くの観客の前で演奏できたことはとても良い経験になりました。音楽を通じて大学生活が一層充実しました。
また、学業面だけでなく実社会を知るためにインターンシップにも挑戦しました。今年は3年生として広島でのインターンを経験し、実際の職場でのものづくりやチームでの課題解決の流れを学びました。この経験を通して、自分が将来どのようなエンジニアになりたいかがより具体的になり、卒業後の進路設計にも大いに役立っています。
学外の活動としては、今年4月から米山奨学生になり、奨学金の支援を受けながら毎月開催される例会に参加しています。例会ではビジネスマナーや地域の話題、さらには国際経済や政治に関する議論まで、多彩なテーマについて学ぶことができました。懇親会やフィールドワークでは、京都の三十三間堂や長浜城など歴史の深い場所に連れて行っていただき、日本の歴史や文化を身近に感じる機会にも恵まれました。こうした活動を通して出会った方々は皆親切で、支えられていると実感することが多く、心から感謝しています。

振り返れば、来日当初の不安や困難があったからこそ、学びや人との出会いのありがたさをより強く感じるようになりました。滋賀県立大学は研究面での学びだけでなく、部活動や地域活動を通じて人間的に成長できる場を提供してくれます。これから留学を考えている人には、ぜひ自分の興味を大切にし、積極的に挑戦してほしいと思います。私自身も、ここでの経験を活かして将来は世界をより良い世界にできるような技術者になりたいと考えています。
(December, 2025)
