上野ゼミ

上野有理ゼミ(心理系)

(1)関心領域

 人間の心はどのように生まれ、育つのでしょうか。一人の人間が発達していく道筋に、他者や環境、文化がどのようにかかわるのでしょうか。このゼミでは、人間の行動や認知能力の発達に注目します。発達は生涯続くものです。関心の対象は、子どもに限りません。また、人間以外の霊長類(チンパンジーやニホンザルなど)と比較する視点から、人間らしさとは何かを考えます。さらに、心の育ちを支える社会関係や暮らしのあり方、育児や保育などについても考えていきます。

(2)ゼミの進め方

 3回生時は、各自の研究関心を語り合い、卒業研究に向けてテーマを探り、絞ることが目標です。その過程には、関連領域の先行研究文献を各自が探索し、収集し、学習することが含まれます。いくつかの文献をとりあげて、担当者を決めて発表してもらい、ゼミでの議論素材とします。専門書の輪読や文献の読み込みを通して、卒業研究のために必要となる基本的な力を身につけます。

(3)卒業論文

 3回生までの大学生活、ゼミでの学習で得られた問題意識をもとに研究テーマを絞り、個別に研究計画をたてて実施します。研究方法は、実験、行動観察、質問紙、面接調査など、さまざまなものがありえますが、文献研究ではなく、自分自身がフィールドに出て得た実証的な資料をもとに論文を執筆することを求めます。地域の保育園や、大学構内にあるラボでの実験や観察も可能です。

(4)これまでの卒業論文例

    2018年度
  • 「大学生におけるきょうだい関係の認知 -性別と出生間隔に注目してー」
  • 「大学生の対象喪失体験における対処方略」
  • 「入院児のきょうだい児支援に関する研究」
  • 「産後の女性に起こり得るガルガル期と呼ばれる心理変化について」
    2017年度
  • 「対面共同注意場面における乳児の情動調整の発達」
  • 「幼児の汚染に対する感受性の発達」
    2016年度
  • 「想像と現実の揺らぎを楽しむ子ども -空箱課題による検討-」
  • 「里親養育におけるアタッチメント再形成のプロセス -里親へのインタビューをもとに-」
  • 「子どもの描画における彩色の発達」
  • 「社会的遊びの発達と誤信念理解」

(5)面談の申し込み先

メールにて連絡ください。 メールアドレス: aueno★shc.usp.ac.jp(★を@に変更してご使用ください)