工学部報 第14号(詳細版)

9 3.「地域ひと・モノ・未来情報研究センター」 地域ひと・モノ・未来情報研究センター長 (電子システム工学科) 酒井 道 教授 情報通信技術( ICT )を人口減少や高齢化など地域問題解決のキーテクノロジーにするため に、 2017 年 4 月、工学部に「地域ひと・モノ・未来情報研究センター」を設立しました。この センターには、工学部以外の学部(環境科学部、人間看護学部、人間文化学部)からも専門教員 が多数所属して、スマート農業・スマート看護・スマート観光という、地域振興に必須の3つの テーマに関する研究に取り組んでいます。そして、このセンターで生み出されるハードウェア・ ソフトウェア( “ モノ ” )に関する研究成果を、地域の“ひと”を主人公として明るい“未来”に 輝かせるために使っていきます。 用いる手法は、人工知能や機械学習といった、最近急速に発展した情報科学の手法です。これ らはこれまで工学部の電子システム工学科が扱ってきた分野ですが、それを他の分野(工学部の 機械システム工学科・材料科学科や、他学部の研究分野)に適用することで、種々の問題解決や 新たなシステムの構築が可能となってきたと言えます。さらに我々は、工学部に基盤を置くこと で、ソフトウェアだけでなく種々のハードウェア(今まで検出できなかったモノを測るセンサ 等)が独自に開発できる強みを備えていると考えています。また、大学内にとどまらず、外部の 民間企業や公的機関・ NPO などとの連携も行い、そのような研究活動においては工学部の学生 の皆さんにも参画いただいています。 そして、 2018 年 4 月には、大学院副専攻( ICT 実践学座“ e-PICT ”)という、主専攻にプラ スして学べるカリキュラムも整備しました。つまり、自らの専門(主専攻)で修士論文を執筆し て修士号を取得するだけではなく、意欲のある本学大学院生であれば誰にでも、現場で使える ICT 手法を身に付けるチャンスが訪れます。さらに、急速に変化・発達する ICT 手法につい て、社会人の方にも(使える形で)学び直していただくリカレント教育の場としても位置付けて おります。 本センター専任で、杉山裕介准教授と都築和幸コーディネータが活躍されております。本セン ターの研究活動と本 ICT 実践学座により、滋賀県立大学工学部がより地域に・社会に貢献でき るよう、努力していきます。 (事務局)C4棟1階 学部情報室内 (電話番号) 0749-28-8421 (電子メール ) ict@e.usp.ac.jp

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