大学院工学研究科先端工学専攻の垰幸作さんが、プラスチック成形加工学会第28回秋季大会「成形加工シンポジア’20」において「ベストポスター賞」を受賞しました。

2021年02月12日
 

12月1日〜12月2日においてオンライン開催されたプラスチック成形加工学会第28回秋季大会「成形加工シンポジア’20」において、本学大学院工学研究科博士後期課程先端工学専攻の垰幸作さんの発表が「ベストポスター賞」を受賞しました。

本賞は、初日午前に行われたポスター発表の中で優秀な発表に贈られるもので、今回は82件のポスター発表から8件が選出され、その中の1件に本発表が選ばれました。大会初日の夜に開催されたオンライン懇親会において、発表・表彰されました。

表彰の写真
発表内容について

■題目:レーザーラマン分光法を用いたポリスチレン射出成形品の分子配向解析

■発表者:垰幸作1,2、山田浩二2、東青史2、籠恵太郎2、竹下宏樹1、徳満勝久1

(1:滋賀県立大学、2:大阪産業技術研究所)

■概要:

寸法精度が高く、かつ短時間で大量に製造できるため、樹脂成形品の多くは射出成形により製造されます。その製造プロセスから、射出成形品の内部は複雑な分子配向を示すと考えられますが、分子配向状態を詳細に解析することは難しく、解析技術の確立が望まれています。

本研究では、ポリスチレン射出成形品について、分子振動軸に対する偏光子及び検光子の角度がラマン散乱光に及ぼす影響を明らかにすることで、従来報告されていた配向度の情報に加え、配向方向についてもミクロンオーダーで解析することが可能となりました。

射出成形品では分子配向状態と品質は密接に関係するため、本研究の技術は樹脂部品の製造工程における品質管理や、高機能樹脂部品の開発現場などでの活用が期待できます。