ほたてあかりプロジェクト

ほたてあかりプロジェクト

 宮城県本吉郡南三陸町歌津田の浦地区。昨年、8月に滋賀県立大学の環境建築デザイン学科の学生が中心となって番屋(漁師さんの小屋)を建てさせてもらったのをきっかけに、以来、毎月この小さな漁村に通っています。 「漁業復興まで浜の女性に仕事はない。その間、何か皆で集まれる場と仕事をつくれないか。そしてその仕事が少しでもお金になればいい。」 そんな話を田の浦の女性たちとしたことで始まったのが「田の浦ほたてあかり」プロジェクトです。材料にコストがかからず、道具や技術に特殊なものが要らない、そして少しでも売れるようなものを作れれば生活の足しになる。 そこで出てきた案が、養殖用にストックされ現在使い道の無いホタテの貝殻と、滋賀のお寺で出る和蝋燭の残蝋を使ったリサイクルキャンドル「ほたてあかり」作りでした。
 「ほたてあかり」の本格的な製造は12月から始まりました。毎朝9時には皆仮設住宅に集まり作業が始まる。そこでは会話が飛び交い、今まで見た中で一番いきいきとした笑顔がありました。
 「ほたてあかり」には、ひとつひとつメッセージが書かれています。買ってくれる誰かを思って、お母さんたちがひとつひとつ考えながら書いています。二枚貝のホタテ。もう一枚の貝殻には、買ってくれた人がメッセージを書いて、田の浦に送り返すことができます。 はじめて「ほたてあかり」が売れた日、お母さんたちに電話をしました。たくさん売れたことに対する第一声が「何個売れたの」ではなく「どんな人が買ってくれたの?」でした。
 「ほたてあかり」が、遠く離れていても、田の浦のお母さんたちと買ってくれた誰かの心をつないでいって欲しい、そう願っています。

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田の浦のお母さんたち
田の浦のお母さんたち

(人間文化学研究科 山形 蓮、 環境科学研究科 大北 篤)