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ニュージーランド留学レポート

人間文化学部 国際コミュニケーション学科  老泉 唯さん

ニュージーランド オークランド大学イングリッシュランゲージアカデミー

老泉 唯さん1  ニュージーランドに着いてから2か月が経ちました。ここはとても平和な国で、毎日穏やかに生活しています。私が住んでいるのはオークランドという場所で、首都ではないけれど一番栄えている部分です。このごろは冬が終わり夏に突入しましたが、日本のように蒸し暑くなくとても過ごしやすいです。空気が乾いていて汗をかかないうえに、紫外線が日本の約7倍強いらしいので毎日長袖を着て過ごしていますが、冬が終わる前からタンクトップで歩き回っていたような現地人からの理解はいつまでも得られません。クリスマスが近づき、大通りには大きなサンタクロースが飾られています。街を歩く人は半袖だしとてもあたたかいのにクリスマスだとは、変な感じがします。最近ようやくこっちの生活に慣れてきて、また日本との違いを明確に理解できるようにもなってきました。それについて納得できることもできないこともあるけれど、日本にいたら気付けなかった経験をしていることに大きな価値を感じています。

老泉 唯さん1  私はEnglish Language Academyという語学学校に通っています。この学校はオークランド大学と提携していて、大学に進みたい人や、こちらで働くために英語を身に付けたい人など目的が人によって異なり、またそれによってコースが多く分けられています。私が所属するのはAcademic Englishというコースで、ここは大学に進むことを希望する人がほとんどの割合を占めています。語学学校なので現地人はいませんが、クラスメイトはアジア人だけでなくコロンビアやブラジルなどのサウスアメリカから来た人や、サウジアラビアやオマーンなど中東から来た人もいるのでとてもインターナショナルです。授業はモーニングクラスとアフタヌーンクラスに分かれており、各クラス2時間×2コマで構成されています。私はモーニングクラスです。その名の通り8時20分に1コマ目が始まり、12時半にその日の授業は終了です。1コマ目ではおもに、リーディング、リスニング、ライティングに重点を置いた授業が組まれていて、その間にも先生や他の生徒と話し合いながら進めていくので同時にスピーキングも訓練しています。リーディングでは時間を計ってスピードを記録したり、そのあとに解く問題で理解度をはかっています。リスニングは問題を渡される前にひたすらノートをとり、そのノートをもとに問題に取り組むという経験のなかった方法で行っています。ライティングでは時間を計ってエッセイを書いています。日本でもこのように学習していたけれど、クラスメイトが全員外国人ということで、私には何もかも違って感じられます。英語の勉強なら日本でもできると言いますが、絶対に違うと感じます。毎日外国人と話す中で違いをいやでも実感させられ、面白かったり、ショックを受けたり、劣等感に苦しめられることもあるなど、時には自分のモチベーションに激しい影響を与えます。
 というと、もっと直接的に考えさせられるのは、2コマ目の授業です。2コマ目はスキルズクラスと呼ばれ、1コマ目で鍛えた4技能を使って、プレゼンテーションを含んだグループワークを行っています。1グループにつき4人に分かれ、もちろんその中に日本人はおらず、英語でコミュニケーションをとりながら役割を分担して、意見を出し合いながら要約を書いて、グループタスクをこなすために休み時間(おもに昼からのフリータイム)に集まっています。私の今のテーマはHealthで、さまざまなアーティクルを読んで要約しながら、最終的に「政府はタバコに関する規制を促進するべきか否か?」という発問にグループアンサーを出して発表する、という流れです。私は今そこで壁にぶつかっています。まだ越えられていません。それは、想像できるかもしれませんが、日本人の圧倒的な自己主張の弱さのためです。中東の人やサウスアメリカの人、中国人などはいつも自分の意見を強くもっており、例えば間違った方向であったとしてもこちらが全身全霊で立ち向かって修正しないかぎりどこまでも突き進んでいきます。こう思うけど、自信がないから言えない、なんていう発想は甘えだと強く気づかされました。
 また課題を割り振るときに、こんなのいやだ!という押し付け合いも容赦なく行われます。さらに、グループ全員でシェアしているアーティクルを明日までに全員読んできて、内容について話し合うから、と言われた次の日に私以外誰も読んでこず、それでも堂々と作者の意図や要旨について意見がぶつかり合います。もちろん内容とかなり違うことを言うので反対しようと思っても、私は納得できる文章を即座に用意できず苦しい思いをしました。なんとか伝えようとしても、頭で考えずに流暢に英語で言い合えるグループメンバーは私の遅い英語を最後まで聞く忍耐力を持ち合わせておらず、聞き入れてもらえませんでした。これは間違いなく私の過失で、どんなに課題を一生懸命こなしたり考えたりしても、違うと気づいても、伝えられないなんて何も意味がない!と思いました。結局その日は誤読した要約が提出され、気づいていたけれど何もできませんでした。今、私は修業中なんだと自分に強く言い聞かせないと冷静を保てない出来事でした。

 オマーンの子に、自分の国ではどのように英語を勉強していたのかと尋ねると、高校時代の英語の授業はすべてオールイングリッシュだったと教えてもらいました。大学で国際コミュニケーションを専攻しているのにも関わらずほとんど英語を話してこなかった私とは根底から異なるのだとわかりました。そこでもう一つ気づいたこととして、学校内で見つけた他の日本人に、グループはどう?と聞くと、高確率で悩まされているということが分かります。みんな何かしら衝撃を受けており、我慢をしており、ストレスをためています。ところが、そんな風に答えるのは日本人だけで、外国人は決まってとてもいい、と答えます。私はここに問題の深さを感じました。どうしてこんなに自信がなく、言わないことや我慢が美徳とされ、あとに引きずるのかと思いました。もちろん必ずしもすべての日本人に当てはまるというわけではなく、これは私自身への問いかけであり、苦しんでいる一因でもあります。言いたいことを言うべき時に全部言って主張して、戦った相手のことを、嫌いにならずにいられる人たちの性格がうらやましくも感じられました。これについてとてもたくさん考えたけれど、どちらがいいかは判断できず、ただ本当に違うんだなということを実感しています。

老泉 唯さん1  学校以外の場所では、オークランド大学と共同のクラブアクティビティに参加しています。そこでは日本に興味のあるネイティブの大学生が集まっており、語学学校ではできない経験として、ニュージーランド人とたくさん話しています。そこにいるニュージーランド人はとてもきさくで、現地の遊びやスラングを教えてくれたり、一緒に日本の遊びをしたりします。バーベキューをしたりピザパーティをしたり映画を見たり、クラブのおかげで休日はとても充実した日々になっています。また、時間がある時には休日になると至るところで行われているマーケットに行っています。ニュージーランド人はマーケットが本当に好きで、週1でやっているものもあれば、年1~2で大規模に行うものまでさまざまな種類があり、時には彦根にいたら想像できないような多くの人が集まります。東京出身の日本人によると東京よりはましだそうです。そこでは野菜や果物や食べ物がスーパーよりもずっと安い価格で売られていて、また各国の料理やハンドメイドのインテリアを見つけることもできます。今まで3種類くらいのマーケットに行きましたがどれもすごく楽しかったです。

 また私は今ホームステイで生活をしています。ステイ先は学校からバスで30分程度の、オークランド内でありながら栄えているところから少し離れたのどかで静かなところにあります。毎日バス停まで15分歩いてバスに乗って登校しています。ステイ先にはニュージーランド人のホストマザーと、オマーン人の女の子とイタリア人の女の子がハウスメイトとしていて一緒に生活をしています。私のホームステイプランには朝ごはんと夜ごはんが含まれていて、朝は活動時間が違うためひとりで済ませていますが夜ご飯はみんなで一緒にマザーの手料理を食べています。友達の話を聞いているとホームステイにもいろいろありますが、私のステイ先はとても優しく面倒見がよくて、料理も上手なのでとても快適に生活しています。マザーがとても早口で会話をするのが大変ではありますが、いつもにこにことしていて本当によくしてもらっています。

滋賀県立大学

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