中国留学レポート2

地域文化学科  李 崇瑜さん

中国 青海民族大学(2)

今回のレポートでは、大学での生活について報告したいと思います。

◇青海民族大学での授業について

 留学生は中国語とチベット語の授業が選択できます。そして、中国語は自分の需要に応じてリスニングやリディング、会話など専門の授業が選べます。
 一方チベット語は、勉強する学生が少ないため総合の授業しかありません。留学生はアメリカと韓国の学生が大半を占めるので、勉強する気があれば英会話の練習もできると思います。学生はみんな2つ以上の授業をとらなければならないので、自分の都合や希望によって時間割を埋め、授業時間は最低週14時間もあります。
 私は二つのチベット語の授業をとっており、二つとも4人の学生しかいませんでした。時々マンツーマンの授業になってしまうこともあります(笑)。
 初級クラスでは文字や発音から学び、それだけで2ヶ月がかかり、しかも留学生みんなの母語も違うので、授業は中国語や英語を混ぜながら進みます。実際のところ、チベット語の勉強は思うより上達しませんでした。
 なぜなら西寧にいるチベット人は中国語を話せるため、コミュニケーションをとりたい時はつい中国語を使ってしまうからです。2番目の原因はアムドチベット語の発音のバリエーションが多いことです。授業の二人の先生の発音でさえ違っています。もちろんメリットもあり、青海民族大学はチベット人の日本語学科があるため、チベット語や中国語を練習したい場合は喋る相手がたくさんいます。
 現在西寧に在住している日本人は日本語学科の先生しかいないので、民族大学の日本語学科は日本人にとって一番大事な情報の場といっても過言ではないでしょう。

チベット語を教えてくれる友人
チベット語を教えてくれる友人
日本語学科のイベント
日本語学科のイベント

◇食事と寮について

 留学生の寮は大学の中にあります。最初は留学生専用の寮でしたが、留学生は門限やいろんな規定に対して面倒くさいと思うのかあまり入居しないのが現況です。そのため、実際寮に住んでいる人の大半は一般の学生です。
 寮は全部ツインの部屋であり、月900人民元を払えば一人住んでも全然構いません。トイレやシャワーもついてるので結構いいと思います(しかし部屋によって状況全然違うのでできるだけ空いてる部屋を全部見たほうがおすすめです)。キッチンは管理人に申請すれば使用できますが、調理器具はまだ自分で買わなければならないので結局私は使いませんでした。
 また門限があり、朝6時半から外出でき、夜の11時にドアが閉められることになっています。しかし本当に遅くなっても管理人はちゃんとドアを開けてくれるので問題ではありません。逆に旅行に出る時に朝の門限は少々不便を感じるので、注意しなければなりません。
 寮について一番面白いのは朝のアナウンスです。青海は中国の内地であるため、未だに毎朝共産党のスピーチやラジオ体操の放送があります。日により内容や時間も違って、起こされてしまうことも結構あって、それがまさに中国らしい生活体験だと感じます。

 キャンパスの中に幾つかの食堂はありますが、私はそこで食べたことがありません。学校の近くに安くておいしい食堂はいくらでもあるからです。
 青海は回族が多いため、ラーメン屋さんが多いです。牛肉ラーメンや乾ラーメン(スープなし麺料理)一杯6元から8元で食べられ、食べきれないほどの量もあるので一日の食費は30元で十分です。麺のほかに餃子や四川料理の食堂にも私はいつも通っています。西寧はかなり内陸のためあまり海鮮が食べられないので、時々日本料理が恋しくなると思うが、食生活について心配は要らないと思います。
 友達と一緒にいいものを食べに行くときに青海の料理の選択が少ないと思う(異国料理はなくて、中華のなかでも四川、回族、チベット料理が殆どです)が、鍋料理がかなりお得です。火鍋料理の食べ放題は60元くらいしかしないので、月一回に行っても財布は痛くありません。チベット料理を堪能したいときはちょっと町のあちこちに行って探さなければならないので、チベット人の友達を頼んで直接田舎に行ったほうがいいと思います。

回族の食堂
回族の食堂
留学生寮の部屋
留学生寮の部屋