ドイツ留学レポート(2)

環境科学部  山元 周吾さん

ドイツ留学レポート(2)

★ドイツの夏
市庁舎前の広場

市庁舎前の広場

 8月、アウクスブルクの街は爽快な夏日を越えて秋に近づこうとしています。通りに面した店先ではSSVのラベルが目を引きます。「ドイツは冬より夏が良い」とよく耳にしますが、そんな素晴らしい夏はあっという間に過ぎました。
 夏、大きなパラソルの下で飲む冷えたビールはおいしく、どこも日光浴をする人でいっぱいです。湿気のないすっきりした暑さと青い空は気持ちも解放してくれます。夏祭りや野外オペラなどイベントもたくさんあります。ドイツの人々は家族で過ごす時間を大切にし、また仕事のために休むのではなく、休日を有意義に過ごすために仕事をしているようにも感じます。

★学生の夏休み
 学期末試験が終わってすぐ学生はどこかに消え、大学は静かな落ち着いた空間になります。夜の学生寮も静かで部屋の明かりはまばらです。夏休みになった学生の多くは実家に帰るか旅行に出掛けます。私も友人達と一緒にコンスタンツやザルツブルクに旅行しました。スイス・オーストリア国境のコンスタンツはボーデン湖畔最大の都市です。ザルツブルクはモーツァルトが住んでいた街としても有名ですが、その旧市街は世界遺産として登録されています。歴史ある中世の街並みは美しく、水面が光り対岸が見えない大きな湖はまるで琵琶湖のようです。ドイツ国内の移動もEU国間の旅行も本当に簡単です。ドイツの公共交通機関は大きく分けて鉄道、地下鉄、市電、バスがあります。日本とは違い改札がないのでとてもスムーズに列車に乗ることができます。また、割引チケットの種類が豊富にあるので工夫をすれば安く移動できます。
夏休みのキャンパス

夏休みのキャンパス

ザルツブルク旧市街

ザルツブルク旧市街

コンスタンツとボーデン湖

コンスタンツとボーデン湖

友人たちと日本料理店へ

友人たちと日本料理店へ

★日本に興味を持つ学生たち

 アウクスブルク大学の日本語コースは履修程度により6つに分かれていて、それぞれに20人ほど学生がいます。授業はどのクラスも週2コマあり、漢字、文法、会話、作文などバランスよく組まれています。どれも日本で生活するために必要な内容ばかりです。日本に留学したい人、日本文化に興味がある人、日本語が好きな人など日本語を学ぶ学生は皆、それぞれ理由を持っています。全ての学生に共通して言えることは、みんなお好み焼きが大好きです。試験期間が終わるとみんなで日本料理店に行き、お疲れ様も兼ねてお食事会をします。

オーケストラ団員として

オーケストラ団員として

★オーケストラの仲間と

私はアウクスブルク大学のオーケストラに所属しています。学生だけではなくバイオリンを弾いて40年という大先輩も参加しています。練習は毎週木曜日の18時から3時間ほどあり、学期末に演奏会が開かれます。演奏会前の合宿では全ての団員と寝食を共にします。「音楽は世界共通」という言葉があるように、音楽を通して得られる仲間や経験はなによりの財産だと思います。音楽も会話のひとつです。

コンサート後の打ち上げ

コンサート後の打ち上げ

★来学期に向けて

 留学生活も半分が終わろうとしています。前半は全てが手探りで失敗の毎日でした。そんな中でも楽しく過ごせたことは、友人や先生の助けがあったからです。彼らには心から感謝しています。これからも勉学に励むだけではなく、何事にも挑戦する気持ちを忘れずに過ごしたいと思います。来学期はどんな出会いがあるのか楽しみです。

(2010年8月)